EA(自動売買)を評価する時、多くの人がまず見るのがバックテスト結果です。
しかし実際には、バックテストの見方を間違えている人が非常に多いです。
・勝率だけを見る
・月利だけを見る
・右肩上がりのグラフだけを見る
このような見方をしていると、高確率でEA選びに失敗します。
実際、EA-Labで開発した3つのEA(GENESIS / AXIS / 凜)でも、バックテストの見方を何度も修正することになりました。
この記事では、EA開発の実体験をもとにEAバックテストで本当に見るべきポイントを解説します。
EAバックテストとは
EAのバックテストとは、過去の相場データを使ってEAの売買ロジックを検証するテストのことです。
MT5では数年〜十数年分のデータを使い、
・利益
・ドローダウン
・勝率
・取引回数
などを確認できます。
つまりバックテストとはEAの将来を予測するための材料になります。
ただし重要なのは、バックテストは未来を保証するものではないということです。
ここを理解していないと、EA運用はほぼ失敗します。
EAバックテストで最初に見るべき3つの指標
EA-Labでは、バックテストを見る時にまずこの3つを確認します。
- プロフィットファクター
- 最大ドローダウン
- 取引回数
この3つです。
① プロフィットファクター(PF)
プロフィットファクターは
総利益 ÷ 総損失
で計算されます。
簡単に言うとEAの稼ぐ力です。
目安は以下です。
| PF | 評価 |
|---|---|
| 1.0以下 | 負け |
| 1.1〜1.2 | 最低ライン |
| 1.3以上 | 優秀 |
EA-Labでは基本的にPF1.2以上を一つの目安にしています。
ただし、PFだけで判断するのは危険です。
ここで次の指標が重要になります。
② 最大ドローダウン
最大ドローダウンは
資金の最大下落率
です。
例えば10万円 → 7万円まで減った場合
ドローダウン30%
になります。
ドローダウンはEAのリスクを表す指標です。
EA-Labでは長期運用を前提にしているため最大DD10%前後を目標に設計しています。
実際、GENESIS開発時もPFだけ見ると良い結果が出るロジックはいくつもありました。
しかしそれらの多くはドローダウンが20〜40%でした。
この時点で全てボツにしています。
理由は単純で、長期運用できないからです。
③ 取引回数
多くの人が見落としているのが取引回数です。
例えば
PF1.5
取引回数20
この結果は一見優秀に見えます。
しかしこれはただの偶然の可能性があります。
逆に
PF1.2
取引回数2000
この場合はロジックが安定している可能性が高いです。
EA-Labでも最初のGENESIS開発では
PF1.6
取引回数80
という綺麗なバックテストが出ました。
しかしフォワードを考えると取引回数が少なすぎるため、ロジックを作り直しました。
結果的に、PFは少し下がりましたが取引回数が増え、安定性が上がりました。
PF・DD・取引回数は必ずセットで見る
EAバックテストを見る時は
PF
DD
取引回数
この3つを必ずセットで確認します。
例えば
PF1.5
DD40%
これは危険です。
逆に
PF1.2
DD8%
取引回数2000
こういうEAの方が長期運用では強い可能性が高いです。
EA-Labではこの考え方を基本に
GENESIS
AXIS
凜
の3つのEAを開発しています。
バックテストは「比較」に使う
もう一つ重要なのが、バックテストは未来予測ではないということです。
バックテストは「このEAが儲かる」という証明ではなくロジック同士を比較する材料です。
EA開発では
・時間フィルター
・ボラティリティ
・トレンド判定
などを少し変えるだけで結果が大きく変わります。
その中から一番安定しているロジックを探すためにバックテストを使います。
EAで失敗する人の共通点
EAで失敗する人の多くはバックテストの見方を間違えています。
例えば
・月利だけを見る
・勝率だけを見る
・グラフの形だけ見る
このような判断をすると高確率で危険なEAを選びます。
EA-Labでも、過去に「バックテストが綺麗すぎるEA」をいくつも検証しました。
しかしその多くは最適化のしすぎでした。
つまり過去の相場に合わせすぎているEAです。
このタイプのEAはフォワードで崩れることが多いです。
まとめ
EAバックテストを見る時はまずこの3つを確認します。
・プロフィットファクター
・最大ドローダウン
・取引回数
そしてこの3つを必ずセットで見ることが重要です。
バックテストはEAの未来を保証するものではありません。
しかし、正しい見方をすればEA選びの精度は大きく上がります。
EA-Labではこの考え方をベースにEAの開発と検証を行っています。
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