EA運用で許容すべき最大DDは「10%未満」。理想は5〜8%。
EA-Labの思想では、最大ドローダウン(DD)はリターンよりも優先して管理すべき最重要指標と定義しています。
理由は明確で、DDは「精神的耐久力」と「長期継続可否」を決めるからです。
本記事では、
- 最大DDとは何か
- 何%まで許容すべきか
- PFや取引回数との関係
- GENESIS開発実例から見る現実ライン
を整理します。
最大DD(ドローダウン)とは?
最大DDとは、資産のピークからボトムまでの最大下落率のことです。
例:
- 100万円 → 85万円
→ 最大DD 15%
計算式
(直近高値 − 最安値)÷ 直近高値 × 100
EAバックテストやフォワード結果で必ず確認すべき指標です。
なぜ最大DDが最重要なのか?
① 複利運用との相性
DDが大きいと、回復に必要なリターンが指数的に増えます。
| DD | 回復に必要な利益 |
|---|---|
| 10% | 11% |
| 20% | 25% |
| 30% | 43% |
| 50% | 100% |
20%を超えると回復難易度が急上昇します。
② 実際は「理論値DD」より拡大する
バックテストDD10%でも、
- スプレッド拡大
- スリッページ
- 相場変化
により実運用では1.2〜1.5倍になることが多いです。
つまり、
バックテストDD15%=実運用20%超えの可能性
この前提で設計すべきです。
EA-Lab思想:最大DD許容ライン
| 運用タイプ | 許容最大DD |
|---|---|
| 長期資産運用型 | 5〜8% |
| 攻守バランス型 | 8〜10% |
| 攻撃型 | 15%以内(推奨しない) |
EA-Labでは10%を絶対上限としています(ロットが固定の「AXIS」バックテストでは稼働できる最低必要証拠金で算出した為12.49%となっていますが推奨はしていません)。
リスクを許容する事で早く利益を上げようとすると必ず資金を減らしてしまいます。
▶参考:EAで破産する人の共通点
PFと最大DDの関係
よくある誤解:
PF1.5ならDD大きくてもOK?
答えはNOです。
実例(GENESIS改善前)
- PF 0.74
- DD 7.53%
- 取引数 1942
PFが低い時点で期待値不足。
DDが小さくても意味がありません。
GENESIS最終改善後
- PF 1.17
- DD 8.69%
- 取引数 1223
- 勝率 約70%
この水準で「長期許容ライン」と判断。
ポイント
- DD10%未満
- 取引数十分
- 年間微損は許容範囲
これが現実的な長期EA設計です。
取引回数とDDの関係
月20回取引でPF1.2を狙うと、理論上の月利は約2%前後。
ここでDD15%を許容すると、
- 回復に半年以上かかる
- 心理的にロットを下げる
- 結果として複利が崩れる
つまり、
DDは“資金”ではなく“継続力”を削る
これが最大の問題です。
他投資との比較
| 投資商品 | 最大DD目安 |
|---|---|
| 投資信託 | 20〜40% |
| 株式 | 30%超も普通 |
| EA-Lab目標 | 10%未満 |
EAの優位性は、DDをコントロールできる点にあります。
裁量投資よりも設計で制御できるのが強みです。
上手くEAを使いこなす事で、結果他投資よりも安定した資産運用ができる可能性があります。
よくある質問
→ 長期運用なら10%未満。理想は5〜8%。
→ 実運用で30%近くなる可能性あり。推奨しません。
→ PFと取引数が伴っていることが前提。
EA-Labの結論
最大DDは、
「理論上耐えられるか」ではなく「現実に継続できるか」で決める。
EA開発を重ねて分かったのは、
- PFを追いすぎるとDDが拡大
- DDを抑えすぎると取引数不足
- 現実解はPF1.15〜1.25、DD8%前後
このバランスが長期安定の鍵となります。
まとめ
・最大DDは10%未満が基準
・理想は5〜8%
・バックテスト値は実運用で拡大する
・PFよりDDを優先
・継続できる設計が最強
EA運用は「爆益」ではなく「生存ゲーム」。
最大DDを制御できないEAは、いずれ資金かメンタルが先に崩れます。
最大DDを最重要指標として考えているEA-Labが開発したEAの比較はこちら
