プロフィットファクター1.5でも勝てない理由 – GENESIS・凜・AXIS開発で見えた「数字の落とし穴」 –

「PF1.5あります」

EA販売ページでよく見るこの一文。
確かに、数字だけ見れば優秀に思えます。

しかし結論から言います。

PF1.5でも普通に負けます。

実際、EA開発を重ねる中で痛感してきたのは、

PFは“安全性”を示す数字ではない

という事実です。
PFだけで判断するのは危険です。最大ドローダウンとの関係については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
【最大DDは何%まで許容すべきか】

プロフィットファクターとは何か?

プロフィットファクター(PF)とは、

総利益 ÷ 総損失

で算出される指標です。

  • PF1.0 → トントン
  • PF1.2 → 損失の1.2倍の利益
  • PF1.5 → 損失の1.5倍の利益

理論上は1を超えればプラスです。

しかし、ここに重大な落とし穴があります。

PF1.5でも勝てない3つの理由

① 取引回数が少ないと“偶然”の可能性が高い

例えば、

  • PF1.50
  • 取引回数 30回

と、

  • PF1.17
  • 取引回数 1,200回

どちらが信頼できますか?

後者です。

統計的には、回数が多いほど“再現性”が高まります。

PFは回数とセットで見なければ意味がありません。
PFと取引回数の関係については、EAの破綻リスクとも密接に関係します。
【EAで破産する人の共通点】

② 最大ドローダウンを見ていない

PF1.5でも、

  • 最大DD 40%
  • 最大DD 60%

なら精神的に継続できますか?

多くの人は途中で止めます。

PFは「効率」
DDは「生存確率」

長期運用で重要なのは、生存です。

③ リスク設定で数字は簡単に“盛れる”

  • ロットを上げる
  • 損切りを広げる
  • 特定期間に最適化する

これだけでPFは簡単に改善します。

しかしその裏では、

  • 破綻確率上昇
  • 相場変化耐性低下

が潜みます。

PFは“演出可能な数字”です。

実例:GENESIS・凜・AXISのPFをどう評価したか

ここからは実例です。

■ GENESIS

  • PF:1.17
  • 最大DD:約10%未満
  • 月5〜7回取引
  • 10年バックテストで大崩れなし

PFだけ見ると地味です。

ですが、

  • DDが抑えられている
  • 取引回数が安定
  • 長期検証で破綻なし

というバランスを重視しました。

「派手さより継続性」

これが採用理由です。

■ 凜

  • PF:1.47
  • 月1〜2回取引

数字だけ見れば優秀です。

しかし問題は取引回数。

  • 月ゼロの可能性
  • 停滞期間の長期化
  • 心理的に止めやすい

PFは高くても、“続けられない”可能性があります。

■ AXIS

仮にPFが1.2前後でも、

  • 取引回数が安定
  • DDが抑制されている
  • リスク1%で設計

なら、長期的な再現性は高くなります。

シミュレーションで見るPFの誤解

ケースA

PF1.5
月10回取引
期待値0.5R

→ 月5R
→ リスク1%なら月5%理論値

一見優秀です。

しかし、DD40%なら?
5ヶ月連続負けたら?

継続できる人はほぼいません。

ケースB

PF1.17
月6回
期待値0.17R

→ 月約1R
→ 月1%前後

地味ですが、10年続けられる設計ならこちらが現実的です。

本当に見るべき指標はこの4つ

EA評価で最低限確認すべきは:

  1. PF
  2. 最大DD
  3. 取引回数
  4. 設計思想

特に重要なのは4番目です。

なぜPF1.17で製品化したのか?

開発中、PF1.3以上を目指すと、

  • 取引回数が激減
  • DDが増加
  • 過剰最適化傾向

が出ました。

そこで判断しました。

「PFより、破綻しない構造を優先する」

その結果、PF1.17でFIX。

これは妥協ではなく、意図的な設計判断です。
実際の設計思想やバックテストデータは、以下のページで公開しています。
【GENESIS商品ページ】
【GENESISフォワードページ】

PFの“安全ゾーン”とは?

目安として:

  • 1.0〜1.2 → 現実的ゾーン
  • 1.3〜1.5 → 優秀だが検証必須
  • 1.6以上 → 取引数と期間を疑う

数字が高いほど安全ではありません。

まとめ

プロフィットファクター1.5でも勝てない理由は、

  • 取引回数不足
  • 最大DD無視
  • リスク過多
  • 継続不能設計

にあります。

本当に重要なのは、

「長く生き残れるかどうか」

派手な数字ではなく、破綻しない構造。

それがEA選びの本質です。

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