「EA動かしているはずなのに、気づいたらチャートの帽子マークがグレーになっている」
EA運用をしていると、こういう場面に必ず遭遇します。
EAが突然止まる。エラーが出る。エントリーされていない。
初めて遭遇すると焦りますが、多くの場合は原因が決まっていて、対処法も決まっています。
EA-LabではGENESIS・凜・AXISをVPS上で24時間運用しています。開発・運用を通じて、EAが止まるパターンとその対処法を実体験として積み上げてきました。
この記事では、MT5のEAが突然止まったときの原因と対処法を、よくあるパターン別に解説します。
EAが動いているかどうかの確認方法
まず「EAが動いているかどうか」をどう確認するかを整理します。
①チャート右上のマークを確認する
MT5のチャート右上にEAの状態を示すマークが表示されます。
青い帽子マーク → EAが正常に動作しています。
グレーの帽子マーク → EAが停止しています。
まずここを確認することが最初のステップです。
②エキスパートタブを確認する
MT5下部の「エキスパート」タブを開くと、EAのログが表示されます。エラーメッセージや最後の動作時刻が確認できます。
③ジャーナルタブを確認する
「ジャーナル」タブにはMT5全体のログが記録されています。接続エラーや重大なエラーはここに表示されます。
よくある原因①:自動売買が無効になっている
最も多いパターンです。
MT5のツールバーに「自動売買」ボタンがあります。このボタンがオフになっていると、EAはチャートにセットされていても動作しません。
確認方法
MT5上部ツールバーの「自動売買」ボタンを確認します。ボタンが灰色・無効状態になっていたらクリックして有効にします。有効になると緑色のアイコンに変わります。
なぜ無効になるのか
MT5を再起動したとき・アップデートが適用されたとき・VPSが再起動されたときに、自動売買が無効状態でMT5が立ち上がることがあります。
対処法
自動売買ボタンをクリックして有効にする。VPS運用の場合はMT5の設定で「起動時に自動売買を有効にする」オプションを確認してください。
よくある原因②:EA自体が無効になっている
自動売買ボタンは有効なのにEAが動かない場合、EA自体が無効になっている可能性があります。
確認方法
チャート右上のマークがグレーの帽子マークになっていることを確認します。チャートをダブルクリックするか、EAのプロパティを開いて「EAを有効にする」にチェックが入っているか確認します。
対処法
EAのプロパティを開いて「EAを有効にする」にチェックを入れて再起動します。
よくある原因③:ブローカーへの接続が切れている
MT5がブローカーのサーバーに接続できていない状態です。
確認方法
MT5右下の接続状態を確認します。「接続済み」ではなく「切断」「接続中」という表示になっている場合は接続問題です。
よくある原因
VPSのインターネット接続が一時的に切れた。ブローカーのサーバーがメンテナンス中。VPSのIPアドレスが変わってブローカーのサーバーに弾かれた。
対処法
MT5を再起動して再接続を試みます。VPS自体のインターネット接続を確認します。ブローカーのメンテナンス情報を確認します。
よくある原因④:MT5がアップデートされた
MT5は定期的に自動アップデートされます。アップデート後にEAが動かなくなるケースがあります。
なぜ起きるのか
MT5のアップデートでシステムが再起動されたとき、自動売買が無効状態で立ち上がることがあります。また稀にアップデートによってEAの動作に影響が出ることがあります。
対処法
まず自動売買ボタンを確認して有効にします。EAのエキスパートタブでエラーログを確認します。問題が続く場合はEAを一度チャートから外して再セットします。
EA-LabのVPS運用でも、MT5のアップデート後に自動売買が無効になっていることを発見したことがあります。定期的な確認の重要性を実感した経験です。
よくある原因⑤:証拠金不足
口座の証拠金が不足してEAが新規エントリーできない状態です。
確認方法
エキスパートタブに「not enough money」「margin call」などのエラーメッセージが出ていないか確認します。口座残高と必要証拠金を確認します。
なぜ起きるのか
DD局面で証拠金が減少して、新規注文に必要な証拠金が不足した。複数EAを同時運用していて合計の必要証拠金が口座残高を超えた。
対処法
口座に証拠金を追加入金するか、ロットを下げて必要証拠金を減らします。ただし証拠金不足でEAが止まっている場合は、資金管理の見直しが必要なサインでもあります。
資金管理の基本についてはこちらで解説しています。
よくある原因⑥:ファイルのライセンスエラー
有料EAを使用している場合、ライセンス認証に問題が発生するとEAが動作しなくなることがあります。
確認方法
エキスパートタブに「license」「authorization」関連のエラーメッセージが出ていないか確認します。
なぜ起きるのか
VPSのIPアドレスが変わってライセンス認証が失敗した。MT5のインストール環境が変わった。ライセンスの有効期限が切れた。
対処法
EAの開発者・販売者に連絡してライセンスの再認証を依頼します。
よくある原因⑦:EAファイル自体の問題
EAファイルが破損していたり、MT5のバージョンと互換性がなかったりする場合です。
確認方法
エキスパートタブに「cannot load」「initialization failed」などのエラーメッセージが出ていないか確認します。
対処法
EAファイルを削除して再インストールします。開発者から最新バージョンのEAファイルを取得して再セットします。
VPS運用での追加確認ポイント
VPSでEAを運用している場合、自宅PC運用とは異なる確認ポイントがあります。
①VPS自体が起動しているか
VPS業者の管理画面でVPSが正常に稼働しているか確認します。VPSがダウンしていればMT5も止まっています。
②VPSのリモート接続が可能か
VPSにリモートデスクトップで接続できるか試みます。接続できない場合はVPS業者のサポートに連絡します。
③MT5がVPS上で起動しているか
VPSに接続できた場合、MT5が起動しているか確認します。VPSが再起動されたときにMT5が自動起動しない設定になっていることがあります。
VPS運用についてはこちらで詳しく解説しています。
定期的な確認の重要性
EA-LabでのVPS運用経験から言うと、EAが止まっていることに気づくのが遅れると取引機会を逃します。
完全放置で大丈夫という状態は存在しません。定期的な確認が必要です。
EA-Labでは以下の頻度での確認を基本にしています。
毎日1回:MT5の自動売買が有効になっているか・接続状態を確認する。週1回:エキスパートタブのログを確認してエラーが出ていないか確認する。月1回:フォワードの取引数・PF・DDをバックテストと比較する。
毎日の確認は1〜2分で完了します。この習慣がEAの問題を早期発見するための最も重要な対策です。
まとめ
MT5のEAが突然止まったときの対処法をまとめます。
まず確認すべきことはこの順番です。チャート右上のマーク確認→自動売買ボタンの有効化→接続状態の確認→エキスパートタブのエラーログ確認。
よくある原因は、自動売買が無効・EA自体が無効・接続切れ・MT5アップデート・証拠金不足・ライセンスエラー・EAファイルの問題の7つです。
VPS運用の場合はVPS自体の稼働確認も追加で必要です。
EAが止まっていることへの最大の対策は「定期的な確認」です。
完全放置はできません。毎日1回の確認を習慣にすることで、問題の早期発見と対処が可能になります。