「EAを使ってみたいけど、何から始めればいいかわからない」
EA運用を始める前に最初にぶつかる壁が、環境構築です。MT5の導入・口座開設・EAのセットといった作業は、やり方を知っていれば難しくありませんが、初めての人には何から手をつければいいかわかりにくいです。
EA-LabではGENESIS・凜・AXISの3本をMT5で開発・運用しています。開発環境の構築から実際の稼働まで、一通りの作業を自分で行ってきた経験をもとに、初心者向けに手順を整理します。
全体の流れを把握する
EA導入までの大きな流れは以下の通りです。
- ブローカーの選定・口座開設
- MT5のダウンロード・インストール
- MT5へのログイン
- EAファイルの設置
- チャートへのセットとパラメータ設定
- デモ口座での動作確認
- リアル口座での稼働開始
各ステップを順番に解説します。
ステップ①:ブローカーを選ぶ
EA運用ではブローカー選びが成績に直結します。
EAのロジックが同じでも、スプレッドが広いブローカーではコストが増加し、成績に影響が出ます。特にM5・M15といった短い時間足で動くEAはスプレッドの影響を受けやすいです。
ブローカーを選ぶ際に確認すべきポイントは以下の通りです。
- MT5に対応しているか
- スプレッドが狭いか(特にEAで使う通貨ペア)
- 約定速度が安定しているか
- 日本語サポートがあるか
- 信頼性・規制・出金実績に問題がないか
EA-Labの3本のEAはいずれも特定ブローカー専用ではありませんが、スプレッド環境はブローカーによって大きく異なります。使用するEAの通貨ペアに対してスプレッドが有利なブローカーを選ぶことが重要です。
ステップ②:口座を開設する
ブローカーを決めたら口座を開設します。
ほとんどのブローカーはデモ口座と本番口座(リアル口座)の両方を提供しています。EA運用が初めての場合はデモ口座から始めることをすすめます。リアルマネーを使わずにEAの動作確認・MT5の操作に慣れることができます。
口座開設の流れはブローカーによって異なりますが、一般的にはメールアドレスの登録・本人確認書類の提出・審査という手順です。審査完了後にログイン情報(口座番号・パスワード・サーバー名)が届きます。このログイン情報はMT5への接続に必要なため、必ず保管してください。
ステップ③:MT5をダウンロード・インストールする
口座開設が完了したらMT5をインストールします。
MT5はブローカーの公式サイトからダウンロードするのが基本です。ブローカーによってはMetaQuotes社の公式版とは異なるカスタマイズ版を提供している場合があります。どちらをダウンロードするかはブローカーの案内に従ってください。
インストール自体は通常のソフトウェアと同様で、ダウンロードしたファイルを実行して画面の指示に従うだけです。インストール完了後にMT5が起動します。
ステップ④:MT5にログインする
MT5を起動したらブローカーのサーバーに接続します。
MT5上部メニューの「ファイル」→「取引口座にログイン」を選択し、口座番号・パスワード・サーバー名を入力します。サーバー名はブローカーから届いたログイン情報に記載されています。
ログインに成功するとチャートが表示され、右下の接続状況が「接続済み」になります。接続できない場合はサーバー名が正しいか、インターネット接続に問題がないかを確認してください。
ステップ⑤:EAファイルを設置する
EAファイル(拡張子.ex5)をMT5の所定のフォルダに入れます。
MT5上部メニューの「ファイル」→「データフォルダを開く」を選択すると、MT5のデータフォルダが開きます。その中の「MQL5」→「Experts」フォルダにEAファイルをコピーします。
ファイルを設置したらMT5を再起動するか、ナビゲーターウィンドウ上で右クリック→「更新」を選択します。ナビゲーターの「エキスパートアドバイザー」の中に設置したEAが表示されれば設置完了です。
EA-LabのGENESIS・凜・AXISもこの手順でセットします。複数のEAを設置する場合はファイル名で区別できるよう、わかりやすい名前にしておくことをすすめます。
ステップ⑥:チャートにセットしてパラメータを設定する
EAをチャートにセットします。
EAを動かしたい通貨ペア・時間足のチャートを開きます。GENESISであればGBPUSD・M15、凜であればUSDJPY・M5、AXISであればEURUSD・M15のチャートです。
ナビゲーターからEAをドラッグ&ドロップでチャートに乗せると、パラメータ設定画面が開きます。ここでロット・SL・TP・Magic Numberといった設定値を入力します。
パラメータ設定で最も重要なのはロットと資金管理です。推奨証拠金に対して適切なロットを設定することがEA長期運用の基本です。「早く増やしたい」という理由でロットを上げると、DD局面での損失が想定より大きくなります。AXISの開発でロット可変方式を試した際にDDが不安定になった経験から、EA-Labでは固定ロット・適切なロット設定を徹底しています。
設定完了後に「自動売買を許可する」にチェックを入れてOKを押すとEAが稼働します。チャート右上にEA名と笑顔マーク(スマイル)が表示されれば正常に稼働しています。
パラメータの詳細についてはこちらで解説しています。
ステップ⑦:デモ口座で動作確認をする
リアル口座で稼働させる前に、必ずデモ口座で動作確認を行います。
確認すべき内容は以下の通りです。
- EAが正常にエントリー・決済しているか
- ロット・SL・TPが設定通りに動いているか
- Magic Numberが他のEAと重複していないか
- 複数EA稼働の場合、互いに干渉していないか
デモ口座での確認期間は最低でも数週間は取ることをすすめます。EA-Labでも新しいEAは必ずデモ口座での動作確認を経てからリアル口座に移行しています。
ステップ⑧:リアル口座で稼働開始
デモ口座での動作確認が完了したら、リアル口座で稼働を開始します。
リアル口座でもデモ口座と同じ手順でEAをセットします。ただしリアル口座ではデモと約定環境が異なることがあるため、稼働開始後しばらくは取引履歴を定期的に確認することをすすめます。
稼働開始後に確認すべきポイントは以下の通りです。
- エントリー・決済がロジック通りに行われているか
- スプレッドが想定範囲内か
- DDが運用ルールの範囲内に収まっているか
EA運用はセットして終わりではありません。定期的な確認と必要に応じた対応が長期運用の基本です。
24時間稼働させるにはVPSが必要
EAはMT5が起動しているパソコンの電源が落ちると止まります。
本当の意味で24時間稼働させるにはVPS(仮想専用サーバー)の利用が必要です。VPSはインターネット上のサーバーでMT5を常時稼働させる仕組みで、自分のパソコンの電源を切ってもEAが動き続けます。
凜のようにアノマリーの時間帯を狙うEAは、特定の時間帯に確実にエントリーできることが前提になります。VPSなしで運用するとその時間帯にパソコンが起動していない場合にトレードを逃します。長期的にEAを運用するつもりであれば、VPSの導入を検討してください。
まとめ
MT5の口座開設からEA導入までの手順を整理しました。
ブローカー選定・口座開設・MT5インストール・ログイン・EAファイル設置・チャートへのセット・デモ確認・リアル稼働という流れです。
各ステップ自体は難しくありませんが、ブローカーのスプレッド環境・パラメータの設定・デモでの動作確認は特に丁寧に行うことをすすめます。
EA-LabのGENESIS・凜・AXISも同じ手順で導入できます。まずデモ口座で動作を確認し、問題がなければリアル口座への移行を検討してください。