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EA基礎・判断基準 2026.05.26 更新: 2026.05.24

PF(プロフィットファクター)1.2は年利何%?勘違いしやすい本当の意味

EA(自動売買)を評価するとき、必ず出てくる指標がPF(プロフィットファクター)です。

そしてこの記事を書こうと思ったきっかけは、正直に言います。

自分自身が長い間、PFの意味を勘違いしていたからです。

「PF1.2なら年利20%くらい?」 「10年バックテストでPF1.2なら年利2%ってこと?」

こういう認識で見ていた時期がありました。

結論から言うと、どちらも間違いです。

EAを3本開発してきた立場から、PFと年利の違いをわかりやすく解説します。

PF(プロフィットファクター)とは何か

まず基本から確認します。

PF(プロフィットファクター)= 総利益 ÷ 総損失

これだけです。

例えば、 ・総利益が120万円 ・総損失が100万円

の場合、PFは1.2になります。

つまりPFとは「損失に対して利益が何倍あるか」を示す比率です。

年利でも月利でも、ましてや「10年で何%」でもありません。

よくある2つの勘違い

EA初心者が陥りやすい誤解を整理します。

勘違い①「PF1.2=年利20%」

「1.2倍になったから年利20%でしょ?」という解釈です。

これは間違いです。

PFは利益の「倍率」ではなく、「利益÷損失の比率」です。

PF1.2の場合、純利益は損失の20%分しかありません。

初期資金が100万円で総損失が100万円なら、純利益は20万円です。

年利に換算すると、これを何年で稼いだか初期資金がいくらかによって全く変わります。

PFだけでは年利は計算できないのです。

勘違い②「10年PF1.2なら年利2%」

「10年間のテストでPF1.2だから、1年あたり0.2÷10=2%ってこと?」という解釈です。

これも間違いです。

先ほど説明した通り、PFは年利と全く別の指標です。

10年バックテストでPF1.2でも、それは「10年間の総利益が総損失の1.2倍だった」というだけです。

年利2%とは何の関係もありません。

ではPFと年利はどう違うのか

改めて整理するとこうなります。

指標意味何を示すか
PF(プロフィットファクター)総利益 ÷ 総損失利益の安定性・効率性
年利(年率リターン)初期資金に対する年間の利益率実際の資産増加率

PFは「どれだけ効率的に勝っているか」の指標です。

年利は「どれだけ資産が増えたか」の指標です。

全くの別物です。

年利はどこで確認するのか

MT5のバックテストレポートを開くと、年率換算リターンという項目が直接表示されます。

そちらを見るのが正確です。

ただし注意点があります。

可変ロット(例:証拠金の1%)で運用している場合、複利効果が乗ります。

つまり資産が増えるほどロットも増えるため、単純な計算にはなりません。

「PF1.2だから年利〇%」という逆算は原理的にできないということです。

EA開発の現場で感じたこと

EA-Labでは現在、GENESIS・凜・AXISの3本のEAを開発・運用しています。

バックテストを繰り返す中で正直に言うと、PFと年利の混同は開発者目線でも起きやすいです。

例えばGENESISの開発初期、バックテストのPFが上がったときに「これで年利どのくらいになるんだろう」と計算しようとして、PFからは計算できないことを改めて実感しました。

実際には、MT5のレポートに出る年率換算リターンと最大ドローダウンをセットで確認しながら、「このEAは長期間稼働させるに値するか」を判断しています。

PFはあくまでその判断材料のひとつです。

凜やAXISの開発時も同様で、PFだけを見て評価することはありません。必ずDD・取引回数・年率リターンと合わせて総合評価しています。

PFの目安についてや正しい見方をまとめた記事があるのでこちらもご参照ください。

PFはどう使う指標か

PFの正しい使い方は「年利の代わり」ではなく、「EAの安定性を見る目安」です。

EA-LabではPF1.2前後を現実的な基準としています。

ちなみに世間で「PF3.0!月利50%!」などと謳っているEAを見ることがありますが、これはほぼ過剰最適化(カーブフィッティング)です。

過去の相場データに極限まで最適化された結果であり、フォワードテストでは崩れるケースがほとんどです。

PFが高すぎるEAはむしろ疑ってかかるくらいが正解です。

バックテストの情報からしっかりと見極める必要があります。

PFで見るべき本当のポイント

PFを使うなら以下の観点で見てください。

①1.0を超えているか

PF1.0は損益トントンです。1.0を割ると期待値がマイナスになります。最低条件です。

②1.2〜1.5の範囲か

現実的で安定したEAのPFはこの範囲に収まることが多いです。EA-LabのEAもここを目標にしています。

③取引回数は十分か

PFは取引回数が少ないと信頼性が下がります。バックテスト期間中に数百回以上のトレードがあるかを確認してください。

④期間はどれくらいか

10年以上のバックテストでPFが安定していることが重要です。短期間のPFは参考になりません。

PFは「高ければ良い」ではなく、「現実的な範囲で安定しているか」が重要です。

現実を見据えて、大切な資金を守れるように、よくある失敗も知っておく必要があります。

まとめ

PFと年利の違いをまとめます。

  • PF(プロフィットファクター)= 総利益 ÷ 総損失(年利ではない)
  • 「PF1.2=年利20%」は間違い
  • 「10年PF1.2=年利2%」も間違い
  • 年利はMT5レポートの年率換算リターンで確認する
  • PFからは年利を逆算できない

PFはEAの安定性を測る指標です。

年利を知りたければバックテストレポートを直接見てください。

EA-Labでは3本のEAを開発してきた経験から、PFだけでEAを評価することはしていません。

DD・取引回数・年率リターンを合わせて総合的に判断することが、EA運用で失敗しないための基本です。

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