EA(自動売買)を検証するうえで、必ず出てくる言葉がバックテストとフォワードテストです。
EAを探している人の多くは、「バックテストの結果」を見て判断しがちです。
しかし実際にEAを開発・運用している立場から言うと、バックテストだけでEAの性能を判断するのは危険です。
なぜならEAの本当の実力は、フォワードテストを見ないとわからないからです。
この記事では、
- フォワードテストとは何か
- バックテストとの違い
- EA検証の正しい手順
を、実際にEAを開発してきた経験も交えて解説します。
フォワードテストとは
フォワードテストとは、EAを実際の相場で動かして検証するテストのことです。
簡単に言えば、
バックテスト
→ 過去データでシミュレーション
フォワードテスト
→ リアルタイムの相場で実運用テスト
です。
バックテストが「過去の再現」なのに対し、フォワードテストは未来の相場での検証になります。
つまりフォワードテストは、EAが本当に機能するかを確認する最終テストと言っていいでしょう。
バックテストとの違い
EA初心者が混乱しやすいのがここです。
| 項目 | バックテスト | フォワードテスト |
|---|---|---|
| データ | 過去データ | リアルタイム |
| 目的 | ロジック検証 | 実力確認 |
| 期間 | 数秒〜数分 | 数ヶ月〜数年 |
| 信頼性 | 低〜中 | 高 |
バックテストは便利ですが、いくらでも良い結果を作れてしまうという問題があります。
例えば、
- パラメータ最適化
- 過剰フィッティング
- スプレッド差
- 約定ズレ
こういった要素によって、バックテストでは勝っているのに実運用では負けるEAが生まれます。
実際、EA界隈ではよくある話です。
だからこそ重要なのがフォワードテストです。
EA開発でもフォワードテストが最大の壁
EA-Labでも同じです。
GENESIS、凜、AXISの3つのEAを開発してきましたが、実はバックテスト段階ではかなり良い結果が出ます。
しかし問題はその後です。
フォワードに入ると、
- 想定外のDDが出る
- トレード数が想定より少ない
- スプレッドの影響を受ける
- 約定タイミングが変わる
こういった問題が必ず出てきます。
GENESISも例外ではありません。
バックテストでは安定していたロジックでも、フォワードでは細かい調整が必要になりました。
EA開発で一番時間がかかるのは実はフォワードテストです。
EA検証の正しい手順
EAを検証する基本手順は次の通りです。
①ロジック作成
まずトレードルールを決めます。
例えばGENESISなら「BOXブレイクアウト」です。
②バックテスト
過去データで検証します。
ここで確認するポイントは
- PF
- 最大ドローダウン
- 取引回数
- 勝率
です。
ただしこの段階ではまだEAが使えるかどうかは判断できません。
③フォワードテスト
リアル相場でEAを動かします。
最低でも3ヶ月〜6ヶ月は必要です。
理想は1年です。
EAのロジックは相場環境に影響されるため、短期間では判断できないからです。
フォワードテストで見るべきポイント
フォワードテストでは次の指標を見ます。
①プロフィットファクター
利益の安定性を確認。
EA-LabではPF1.2前後を目安にしています。
プロフィットファクターについて詳しくはこちら。
②最大ドローダウン
資金管理に直結します。
EA-LabではDD10%以内をひとつの基準にしています。
ドローダウンについての詳しい記事はこちら。
③取引回数
意外と重要なのがここです。
取引回数が少ないと統計的な信頼性が低くなります。
バックテストだけのEAは危険
EA販売サイトでは、
- PF3.0
- 月利50%
- DD5%
のような異常に良いバックテスト結果を見ることがあります。
しかしこれは多くの場合、過剰最適化(カーブフィッティング)です。
つまり、過去の相場にだけ最適化されたEAです。
こういうEAは、フォワードテストで崩れます。
以下の記事が参考になります。
EAを選ぶならフォワードを見る
EAを選ぶときは、バックテストよりフォワードです。
見るべきポイントは
- 長期間のフォワード
- リアル口座
- 取引履歴公開
この3つです。
EA-Labでは、現在GENESISのフォワードを公開中、凜・AXISは一旦公開しましたが証拠金とロットの設定を調整していて現在停止中です。近日再開予定です。
EAは実際の相場でどう動くかがすべてです。
まとめ
フォワードテストとはEAをリアル相場で検証するテストです。
そしてEA検証の流れは
- ロジック作成
- バックテスト
- フォワードテスト
になります。
EAの本当の実力がわかるのはフォワードテストだけです。
EAを選ぶときも、EAを開発するときも、フォワードテストを必ず確認する
これがEAで失敗しないための
最も重要なポイントです。
【関連記事】EAの評価に関する重要記事
EAを評価する際は、プロフィットファクター(PF)だけでなく、最大ドローダウン(DD)や取引回数など複数の指標を総合的に確認することが重要です。まずはこちらの記事をご覧ください。
