EAを選ぶとき、多くの人がまず目にするのが「勝率」です。
そして次に出てくるのが「PF(プロフィットファクター)」。
では結局、PFと勝率、どちらを優先すべきなのでしょうか?
結論から言うと、優先すべきは“勝率”ではなく“PFの質”です。
ただし、ここには大きな誤解があります。
PFとは何か?なぜ重要なのか
PF(Profit Factor)とは、
総利益 ÷ 総損失
で算出される指標です。
- PF1.0未満 → 理論上マイナス
- PF1.0以上 → 理論上プラス
- PF1.2前後 → 長期安定型の現実ライン
- PF1.5以上 → 高収益だが不安定リスクあり
PFは「そのEAが長期的に資金を増やす設計かどうか」を示します。
つまり、勝率よりも“構造的優位性”を示す指標がPFです。
勝率が高い=優秀なEA、ではない理由
勝率80%のEAと聞くと魅力的に感じます。
しかし、実際の開発現場ではこうなります。
- 小さく勝つ
- たまに大きく負ける
- 1回の負けで数十回分を失う
結果、勝率が高くてもPFが低いケースは珍しくありません。
実際のEA-Lab開発例
GENESISの初期バージョンでは、勝率を押し上げるロジックも検証しました。
確かに勝率は上がりましたが、
- PFが不安定になる
- 年単位で崩れる年が出る
- 最大DDが増える
という結果になりました。
そこで方向転換。
勝率を多少犠牲にしても、PFを安定させる設計へ変更しました。
その結果、
- PF1.17
- 勝率約69%
- 最大DD8.69%
- 10年間大崩れなし
という“年単位で崩れない設計”に落ち着きました。
本当に見るべきは「PF×取引数」
PF単体では不十分です。
重要なのは、
PF × 取引回数 × 年間安定性
です。
例えば:
- PF1.5でも取引数10回 → 信頼性は低い
- PF1.17でも取引数1200回 → 統計的信頼度は高い
EA-Labではこの“統計母数”を非常に重視しています。
勝率を追いすぎると起こる問題
勝率を追求すると、開発はこうなります。
- 利確を近づける
- 損切りを遠ざける
- ポジションを長く持つ
- ナンピン系に近づく
一時的には美しいバックテストになります。
しかし、
- ボラティリティ変化で崩れる
- 想定外の値動きで破綻する
- DDが一気に拡大する
というリスクを抱えます。
開発を重ねるほど、「勝率は幻想になりやすい」ことを痛感します。
EA選びで優先すべき判断基準
結論として、優先順位はこうです。
① 年単位で崩れていないか
② PFが1.1〜1.3で安定しているか
③ 取引回数が十分あるか
④ 最大DDが許容範囲内か
⑤ 勝率は“参考程度”
勝率は補助指標に過ぎません。
EA-Labが目指している設計思想
EA-Labは、
月利最大化ではなく、年単位の安定
を重視しています。
- PFを極端に追わない
- 勝率を誇張しない
- DDを抑える
- 再現性を重視する
派手さはありません。
しかし、長期で資産を積み上げる設計を貫いています。
まとめ:PFと勝率、どちらを優先すべきか?
答えは明確です。
優先すべきは“勝率”ではなく“安定したPF”
そしてさらに言えば、
「年単位で崩れない設計かどうか」
これが最重要です。
勝率は数字としてわかりやすい。
しかし本当に見るべきは、統計的優位性と持続性です。
EA選びで迷ったら、まずは「PFの質」と「年間安定性」を確認してください。
それが、長期運用で後悔しないための判断基準です。
PFについてはこちらでも詳しく解説しています。
▶PF1.2は低いのか?
EA-Labが開発したEAは、それぞれ特色が異なります。
比較記事を書いているので、EAを見比べる際の参考にしていただき、好みのEAを見つけるお手伝いができれば幸いです。
